フクロ人形

 袋人形とは、よく結婚式で言われる「人生に大切な三つの袋」を守る人形のことだ。昭和初期頃まで、「最寄の神社にいらない人形を持参すると、神主が祈りを捧げながら袋を縫い付ける。それを家に持ち帰り、天袋に祀る」という風習があった。しかし時代の移り変わりとともに、針仕事が出来ない神主が増え、この風習も廃れていった。

 そんな袋人形が今、若者の間で違う姿となって登場しているというのだ。その名は「フクロ人形」。カラフルな色合い、ポップな人形を用いたフクロ人形は、「なんだかよくわからないけど可愛い」と若者から人気で、家のインテリアとして飾られている。

 思いは違えど、今でも家に飾られている「フクロ人形」。若者の新しい感覚が、廃れた風習を救ってくれた例であろう。


———というていで制作した人形。